勃起力は男性にとって性的な力強さを示すバロメーターであり、衰えが感じられるとどうしても自信を喪失しやすく、セックスレスにつながるなど症状が見られる方にとっては大変悩み深い問題です。
勃起は男性の生理現象で性的情報による刺激が脳から陰茎に伝わり、その陰茎に血液が流れ込むことでスポンジ状の海綿体が膨らむことを指します。
この一連の働きが何らかの異常やトラブルが原因で正常に働かなくなると勃起力の低下を招き、状態が悪化することで勃起障害であるEDを発症します。
EDはイメージ的に完全に勃起しない状態を想像される方も多いですが、性行為で挿入する前は勃起しているのに膣内で萎える中折れなどの症状もEDの一種です。
勃起力の低下または勃起不全であるEDは、中高年だけでなく若い年代の方でも相談件数が近年増加傾向にあるなど社会的にも問題視されています。
ここでは勃起力の低下を招く原因や改善方法、その効果や即効性についてご紹介していきます。
勃起力はなぜ低下する？低下を招く主な原因について。
勃起力の低下や勃起不全であるEDを発症する原因として考えられるものには、主に以下の4つがあります。
心因的ストレス
仕事や日常生活でのストレスによって精神不安定の状態に陥り、それがきっかけとなってEDを発症してしまう場合があります。
また、性交渉を頑張って成功させようとしてプレッシャーを感じたり、上手くいかないことが続いて自信喪失につながるケースもあり、若年層からの治療の相談も増えています。
喫煙や飲酒
過度な飲酒や喫煙はペニスへの血流を妨げるだけでなく、動脈硬化や高脂血症、高血圧症などを引き起こす可能性が高くなります。
お酒やタバコを一気に絶ってしまうのは辛いと思いますし、我慢が却ってストレスになる場合もあります。
少しずつ本数を減らしたり禁酒日を設けたりするなど、まずは量を減らすようにしましょう。
運動不足
よくEDを発症する理由の一つとして加齢が挙げられますが、加齢よりも大きく関係しているのが運動不足です。
有酸素運動や筋トレは代謝を良くして血行を促進する働きを強化または保持する効果があり、定期的に運動を行っているかどうかで勃起力低下の防止やED予防に大きく影響されます。
ウォーキングやランニングに加えて下半身の筋トレを行うと効果的ですが、サイクリングは股間に負担をかけてしまって逆効果になる恐れもありますので注意しましょう。
食生活の乱れ
毎日の食事や栄養バランスはEDに大きく関係しています。
特にEDに影響してくる食事としては、揚げ物やスナック菓子などの高カロリーな食事や、漬け物など塩分の高い食品です。
高カロリーや塩分の高い食事は動脈硬化や高血圧症を引き起こす原因となり、勃起力低下にも大きく関係します。
ジャンクフードなども高脂肪・高カロリーのものがほとんどですので、摂取はできるだけ控えるようにしましょう。
ED（勃起障害）防止や改善に関係する栄養素について
ここでは勃起力の強化やEDの回復に効果が高いとされる栄養素についてご紹介していきます。
アルギニン
アルギニンはアミノ酸の一種で、体内で生成することができない必須アミノ酸ではありませんが、体内で作られる量が少ないことから準必須アミノ酸とも呼ばれています。
アルギニンは成長ホルモンの分泌を促す働きがあり、脂肪の燃焼や筋肉を強化する効果や血管を拡張し血流を促進する一酸化窒素を生成することができます。
大豆製品や鶏肉、ゼラチンなどに多く含まれており、勃起障害だけでなく動脈硬化や脳梗塞などの生活習慣病の予防効果も高い栄養素です。
亜鉛
亜鉛は前立腺や性腺に多く含まれていて、男性ホルモンであるテストステロンの合成や精子の生成に大きく関係しています。
亜鉛が不足してしまうと、男性機能が低下すると言われていて、アルコールの過剰摂取などによって亜鉛の吸収が妨げられてしまいますので注意しましょう。
亜鉛を多く含む食品としては牡蠣が有名で、牡蠣以外の貝類や肉類、レバーなどにも多く含まれていますが、ビタミンCを含むレモンやほうれん草を一緒に摂取することでより高い吸収効果を発揮できます。
また、男性機能の改善だけでなく抜け毛予防や発毛を促す効果もあるため、亜鉛は毛髪や頭皮にとっても欠かせない成分です。
シトルリン
シトルリンはアミノ酸の一種で、スイカなどの瓜系に多く含まれている成分で、アルギニンと同様で血管の拡張や血流を促進させる働きがある一酸化窒素を生成する効果があります。
勃起障害だけでなく、筋肉増強の働きや動脈硬化の予防や改善にも効果的です。
必須脂肪酸
必須脂肪酸も勃起力に必要な栄養素の一つで、特にDHA（ドコサヘキサエン酸）やEPA（エイコサペンタエン酸）は血液をサラサラにし、中性脂肪を下げる効果があります。
DHAやEPAを多く含む食品としては、サンマやイワシなどの青魚が有名ですが、体内でほとんど生成されない栄養素ですので、勃起力だけでなく体全体の健康面でも積極的に摂取することをオススメします。
勃起力の低下防止や強化に効果的なものとは？
勃起力の低下防止や強化に効果的なものとしては、以下の内容が挙げられます。
運動
日常生活に運動を取り入れることは、勃起力の改善だけでなく体全体の健康促進の効果も期待できます。
始めは無理のない範囲でスタートし、徐々に負荷をかけて運動効果を上げていくようにしましょう。
勃起力に直結する骨盤底筋群を強化することは、セックス向上につながりますし、尿もれ改善など排尿や排泄をコントロールする働きが鍛えられます。
スクワットや肛門締めトレーニングなどで、バランス良く下半身の強化を図ると良いでしょう。
サプリメント
男性機能を回復する効果が期待できる成分が含まれたサプリメントを服用することも有効な手段の一つです。
一般的な健康食品と同じように必要な栄養素は毎日の食事から摂取するというのが基本ですが、それだけでは不足しがちな栄養素の補助や勃起力の強化を効率的にするうえで大変効果的です。
特にテストステロンという男性ホルモンの分泌効果がある亜鉛を多く含んだサプリメントや、ペニスへの血流を促進するシトルリンやアルギニンを摂取することで回復が期待できます。
ED薬の治療種類について
勃起力の強化やEDからの回復に効果が高いとされるED治療薬ですが、以下の3種類が主に使用されています。
バイアグラ（シルディナフィル）
勃起力改善のED薬として、最も有名でポピュラーなのがバイアグラです。
バイアグラはシルディナフィルというペニスへの血流を促して勃起力を高めたり、勃起機能をサポートしてくれる成分が含まれているED治療薬の名称で、安全性も高いとされています。
基本的には性行為の1時間前を目安に服用することで効果が高まりますが、アルコールの摂取量によっては十分な効果が得られません。
また、めまいなどの副作用が出る可能性もありますので、服用する量やタイミングに関しては医師の指示に従って使用するようにしましょう。
シアリス（タダラフィル）
シアリスはバイアグラと比べると認知度は低いですが、ED治療薬としてよく使用されていて、最大の特徴としては勃起の持続時間が長いことです。
シアリスの主な成分であるタダラフィルは、尿道や陰茎への血流を促進する効果が認められていて、ED以外でも排尿障害の改善や高血圧症の治療にも用いられ持続効果が最大で36時間とされています。
その反面、シアリスの服用から効果が発揮されるまでの時間も約3〜4時間ほどかかるといったデメリットもありますが、お酒や食事の影響を受けにくい、副作用が少ないなどメリットも多いのが特徴です。
レビトラ（バルデナフィル）
レビトラはドイツに本社があるバイエル社が発明したED治療薬で、バイアグラ・シアリス・レビトラの3大ED治療薬の中で、最も即効性が高いED治療薬と言われています。
レビトラの主な成分であるバルデナフィルは、水に溶けやすく体内への吸収が早く、個人差はありますが勃起力の効果が発揮されるのが約15分ほどで、持続時間も4〜5時間と性行為目的では安定しています。
使用に関しては注意事項が多く、服用が禁止されている方や他の薬との併用禁忌や注意も複数ありますので、個人の判断での服用は絶対に避けて医師の指示に従って使用して下さい。
ED治療薬は通販では購入できず、医師の処方箋が必ず必要です
ED治療薬は必ず医師の処方箋が必要な医薬品ですので、通販などでは購入できないことを予め認識しておきましょう。
個人輸入などを経由して海外からED治療薬を入手することは可能ですが、偽物が出回っていたり安全性が確認されていなかったりするものがほとんどです。
個人の判断で服用すると大変危険ですので、安易に購入して使用しないように注意してください。
勃起力は男の健康バロメーター。異変を感じたら早めに医療機関で診察を
勃起障害を引き起こす原因としては心因性の問題や加齢による男性ホルモンの欠乏もありますが、最大の要因は食事のバランスや運動不足による生活習慣の乱れが挙げられます。
陰茎への血流の流れが悪くなることで、勃起力の低下やEDの発症だけでなく、動脈硬化や高血圧症といった健康リスクが高まる可能性がありますので、まずは日々の生活習慣を見直すことが重要です。
毎日の栄養バランスや適度な運動に加え、勃起力を高めるED治療薬を上手く併用することで、勃起力の強化や改善効果が高くなります。
ED治療薬は一度服用したらずっと服用を続けなければいけないと思い込んでしまう方もおられますが、決してそのようなことはありません。
日常の生活習慣の見直しと共に並行活用し、勃起力の改善が見られたら服用を徐々に減らすようにするなど、上手く付き合うことで勃起力の強化やED解消に大きな役割や効果が期待できます。
ABCクリニックでは勃起力強化やED治療だけでなく、包茎治療や亀頭増大といった男性器全般のご相談・治療も行っていてお気軽にご相談いただける環境がございます。
男性特有のお悩みは一人で抱え込まず、まずは専門医によるカウンセリングや早期治療でコンプレックス解消にしていただければ幸いです。
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