クラミジアは沈黙の性感染症⁉症状や潜伏期間・感染経路について

クラミジアとはその名称から察するとおり、性行為によって感染する性感染症の一種です。

クラミジアは淋病など他の性感染症と比較して症状が軽いと言われていますが、感染力が強いことが特徴として挙げられます。

感染力の強さとしては一回の性行為で感染する確立が50%近くもあるほどですが、潜伏期間が長く無症状のままの方も多く、本人が気づかないままパートナーに感染させてしまうことで問題視されています。

ここではクラミジアの症状や特徴、万が一感染が確認された場合の治療方法や感染予防について解説していきます。

クラミジアとは?その症状や特徴について

主な症状としては尿道のかゆみや不快感、排尿時に軽い痛みがあるなど性器付近に異変を感じることが多いです。

悪化すると男性の場合は陰嚢(玉袋)の腫れや、副睾丸(精巣上体)の圧迫や痛みを感じる場合があり、男性不妊の原因にもなる恐れがあります。

女性の場合は男性よりも無症状の割合が高く、症状が出てもおりものが増えたり、生理痛のような痛みが発生する方もいますが、放置しておくことで子宮内膜症や不妊、早産などの原因にもなるため、注意が必要です。

感染力が強い一方でクラミジアは自覚症状がほとんどない方も多く、感染者全体の約6割近くの方が無症状とも言われています。

そのため、本人が気づかないままパートナーに感染させてしまうケースも大変多く、感染者が拡大していく要因でもあります。

クラミジアの潜伏期間と感染経路について

クラミジアは男性だけでなく女性も同じくらい発症リスクがありますが、感染してから発症するまでの潜伏期間が約1〜3週間と言われています。

感染経路としては精液や腟分泌液などの粘膜にあるクラミジアが、性器や指、舌や唇などを経由して相手の粘膜に接触して感染します。

以前までは性器同士の接触で感染するケースが一般的でしたが、現在ではオーラルセックスやアナルセックスによる性交渉によって喉や肛門に感染する人も増えています。 

クラミジアは赤ちゃんに感染することも

無症状のままの人も多いため、本人やパートナーが気づかない間に感染を拡げてしまう恐れがありますが、感染するのはパートナーや大人だけではありません。

妊娠した女性がクラミジアに感染したままの状態で出産してしまうと、生まれた赤ちゃんが結膜炎や肺炎を起こす可能性があります。

妊娠した女性を対象にしたクラミジアや梅毒などの検査が医療機関で受けられますので、感染の心配や疑いがある方は受診されるとよいでしょう。

クラミジアの感染予防

クラミジアの予防にはコンドームの使用が大変効果的です。

コンドームの着用によって性器に直接接触することを防ぐことで、大幅に感染リスクを抑えることができます。

しかし、膣内への挿入時だけコンドームをして、オーラルセックスやアナルセックス時は不着用の状態で行為を行っては意味がありません。

オーラルセックスやアナルセックス時でも適切な使用をし、手や指、口などで直接性器にできるだけ触れないようにすることも感染予防のうえで大切です。

特に不特定多数の方や風俗通いなど性交渉の機会が多い方に至っては、その分感染するリスクが高まってしまいます。

クラミジアの感染に気づかない、もしくはそのまま放置しておくことでHIV(エイズ)への感染率が通常よりも3〜4倍高くなるといった統計もあります。

パートナーに感染させないために自重をするなど、しっかりとした感染予防が必要です。

清潔を維持しづらい包茎も要注意

男性特有の悩みとして挙げられる包茎も見た目の問題ではなく、亀頭と包皮の間がムレやすいことから不衛生になりがちで、性感染症の原因になる可能性があります。

尿や精液、ホコリなどが付着しやすく恥垢(チンカス)が溜まりやすいことから、亀頭が常に露出しているペニスと比べると、どうしても感染リスクが高まってしまいます。

自力で包皮が剥ける仮性包茎の方であれば、毎日シャワー等できれいに洗浄して清潔な状態を保つようにしましょう。

自力で包皮が剥けない真性包茎やカントン包茎、重度の仮性包茎の方は、不衛生な状態を維持しやすいため、包茎手術による治療の相談を検討してみてください。

もしクラミジアと診断された場合の治療の流れ

クラミジアの検査は主に尿や分泌液、うがい液を使って感染状況を調べる抗原検査と血液で調べる血液検査の2種類があります。

検査結果は即日わかるため、感染が確認されると抗菌薬を処方してもらって服用を1週間ほど経過をみていきます。

抗生物質を含む治療薬(抗菌薬)を約7日ほど服用することで回復することが多いですが、人によっては数週間かかることもあります。

腫れやかゆみなどの症状が治まったと感じても、完全に菌がなくなりきらないまま潜伏している可能性もありますので、無症状でも治療薬の処方後から数週間経ったのちに再検査を受ける様にしましょう。

無症状でも油断せず、専門医の支持に従って慎重に対応することが大切です。

クラミジアは自然治癒が可能か?

クラミジアの治療方法としては一般的に治療薬の内服になりますが、自然に回復することはありません。

また、クラミジアの抗菌薬の処方は医師の処方が必要で、一般のドラッグストアや薬局では購入できません。

通販などで一部入手が可能な場合も見受けられますが、医学的根拠に乏しいものも多いため誤った情報に惑わされないようにして購入や使用を控えるようにしましょう。

必ず医療機関で医師による診察と検査、治療を行うようにしてください。

クラミジアは感染予防と早期検査でリスクを最小限に

ここまでクラミジアの症状や特徴、治療方法から感染予防対策についてお伝えしました。

クラミジアは性行為によって本人とパートナーとの性器の粘膜が付着することで感染させてしまったり、反対に感染することがあります。

クラミジアは感染力が強く、一回の性行為で約50%の確率で感染するだけでなく、潜伏期間は長く自覚症状がないといった特徴があるため、本人が気づかない間に感染を拡げてしまうことが問題視されています。

また性行為を行ったものどうしだけでなく、胎児にも影響を及ぼしてしまうため少しでも思い当たる節や疑いがある方は早めに医療機関で検査を行うことが大切です。

他にもそのまま感染を放置してしまったり、気づかないままの状態が続くことでHIVへの感染リスクも3倍近く高めてしまうなど、他の性感染症と比べて軽症であることが多くても油断はできません。

クラミジアは沈黙の性感染症です。

特に不特定多数の方と性交渉を行う機会がある方は、その分感染リスクが高くなりますので行為自体を自重するか、コンドームをオーラルセックス時も着用するなど徹底した感染予防に務めることが重要です。

また、発見が早ければ抗菌剤の服用で通常であれば1週間ほどで完治ができますし、数週間後の再検査で発見されなければ再発の恐れもほとんどない病気です。

感染予防の対策をしっかり行い、もし少しでも気になることや心配な点があれば、早めに専門の医療機関で診察を受けるようにすることが感染拡大を抑えるために重要なことと認識しておくようにしてください。

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